結局のところ『もみ返し』っていいの?悪いの?

指名数No.1の先輩Aさんから言われて、
印象的だったセリフがもうひとつあります。

「この仕事で大事なのはお客さんを満足させること」

「施術が上手くなくても、おしゃべりが好きなお客さんの
話し相手になって気分よく帰ってもらうのも、それはそれで正解や」

「まあ、俺は喋るん苦手やから技術を勉強してんけどな(笑)」

 

さすがNo.1だけあって説得力があります。

 

そして、僕も喋りは得意ではなかったので
必然的にその先輩をお手本にする様になりました。

大抵のお店は時間があれば、スタッフ同士で練習し合っています。

こういった技術職は、練習の積み重ねでいい施術ができるようになるのです。

 

先輩Aさんの指導の下、先輩Bさんをモデルにして練習した翌日

「秦くん、なんかもみ返しきたわ(苦笑)」
と先輩Bさんから言われました。

僕は、ショックで申し訳ないような気持になったのですが

そのお店では初来店のお客様には

『翌日もみ返しが起こったら2、3日様子見て下さいね』

的な案内用紙を渡していたので

「結局のところ『もみ返し』っていいの?悪いの?」
と悩むようになりました。

 

皆さんはマッサージを受けた直後から翌朝くらいに
重だるいような、筋肉痛の様な痛みを感じたことはないですか?

 

整骨院で初めてマッサージを受けた時の僕がまさにこの状態でした。

もみ返しについては、いろいろ意見があり
中には『好転反応』と言う施術者もいますが
『もみ返し』と『好転反応』は別物です。

コリやハリを過度な刺激で強引にほぐそうとした結果

筋膜や筋繊維を傷つけて炎症が起こっている状態を

『もみ返し』と言い、ひどい場合はアザが分かるほど内出血が起こったりします。

その症状が治まるまで3日以上かかる場合もあります。

 

筋トレなどして筋肉痛になった筋肉は、痛みが治まったらどうなりますか?

正しいトレーニングであれば、その筋肉は以前より大きく強くなります。

 

もみ返しが起こった筋肉は、痛みが治まったらどうなるでしょう?
マッサージを受ける前より強く、そして硬くなっていることでしょう。

硬くなっているのが辛くてマッサージを受けたのに
施術前より硬くなるなんて本末転倒だと思います。

「もみ返し」は悪い、というのが僕の結論であり

 

如何にお客様の身体を傷つけずに効かせて

ほぐせる様になるかを、それから追及していくようになりました。