ヨガ初心者さんのためのヨガ哲学②~身体を動かす理由~

このブログでは、

ヨガ初心者さんやまだヨガをしたことがない方に向けて

ヨガ哲学を日常生活に例えてお伝えしています。

 

数千年前から伝わるヨガの英知には、

私たちの日常を生きやすくするヒントが詰め込まれています。

 

マットの上で身体を動かすだけではもったいない。

ぜひヨーガの本質に触れて、日常生活で実践してみてくださいね♪

 

前回の記事では、

ヨガとは「生き方」・「心を穏やかに、平和に安心して生きるための方法を教えてくれるもの」

ということを、ざっくりとお伝えしました。

 

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こんにちは! Healing space Haloで セラピスト&ヨガティーチャーをしている深澤です。   このブログでは、 ヨガ初心者さんやまだヨガをしたことがない方に向けて ヨガ哲学を日常生[…]

 

今回は、それと身体を動かすことの関係についてのお話です。

 

体 × 呼吸 × 心

「心と体は繋がっている」という言葉を聞いたことはありませんか?

 

どんな風につながっているのか、

西洋医学的にも明らかになってきているのですが、

ここでは身近な例で説明しますね^ ^

 

では突然ですが、一脚の椅子をイメージしてみてください。

 

 

4本の脚がある椅子です。

もしこの椅子の脚が3本だったら?

 

 

めっちゃグラグラして、落ち着いて座れませんよね。

これが2本脚だったり1本脚だったら、とてもじゃないけど座れません。

 

ここでさらにイメージしてもらいたいのが、

3本脚の椅子に頑張って座っている時、

呼吸はどんなかんじでしょうか?

 

踏ん張るために息が止まってしまったり、

もしくは呼吸が浅くなったり、息があがってしまっているかもしれません。

 

反対に、4本脚の椅子に座るとどうでしょうか?

リラックスして座れますよね。

呼吸だって自在にゆったり深呼吸できます。

 

では、この椅子を自分の体に置き換えて考えてみましょう!

 

ヨガでは、いろんな体勢をとって、

普段使わない筋肉を動かしていきます。

 

はじめは慣れない動きで身体がグラグラしたり、

痛みを感じる部分も出てくるかもしれません。

 

その時、呼吸は3本脚の椅子に座っているときのように、

息が止まってしまったり、息が上がってしまったりして

落ち着いたゆったりした呼吸は難しいですよね。

 

そして、練習を重ねていくにつれて身体は安定して、

呼吸は4本脚の椅子に座っているときのように、穏やかでゆったりできるようになります。

 

こんな風にして、

身体と呼吸が密接に繋がっていることがイメージできたと思います。

 

多くの人が「ヨガ」として認識している

「いろんなポーズをとって身体を動かすこと」は、

ヨガのなかでは、“アーサナ”といいます。

 

アーサナはサンスクリット語で「座法、座布団」だったり「座る」という意味を指します。

 

アーサナでは、さまざまな動作をして、身体を安定させて強くしなやかにしていきます。

 

いろんなポーズを取るこで、身体の内側はいろんな刺激を受けて、巡りが良くなったり身体が健やかな状態へと整えられていきます。

 

アーサナの練習では、呼吸がとっても大切です。

呼吸とともにいろんな動きを練習してくことで、身体と呼吸が連動して強いものになっていきます。

 

呼吸はカラダとココロを繋ぐもの

 

さきほど、身体を動かす=アーサナを練習していくことで、

よりゆったりと深い呼吸ができるようになっていくことをお伝えしました。

 

今度は、呼吸と心の関係について、考えてみましょう。

 

たとえば、入社試験の最終面接をイメージしてみてください。

 

どうしても入社したかった第一志望の企業。

二次面接を経てようやくここまでたどり着きました。

めっちゃ緊張しますよね。ドキドキです。

 

あんまりイメージできない人は、別のパターンを想像してみてください。

 

ずっと片思いしてた人に、

卒業式の日に思い切って告白するときの心境。

 

めっちゃ緊張しますよね。

心拍数が早くなってドッキドキです。

 

面接も告白も、あくまでたとえなのですが、

緊張してドキドキしているときって、呼吸も早く・浅くなっていますよね。

 

ほかにも、怒っているときは呼吸は荒くなるし、

不安や悲しいときは呼吸が弱くなったりします。

 

こんな風にして、心の状態と呼吸は密接に連動し合っているのが分かります。

 

 

ヨガでは、アーサナで身体が安定してきたら、呼吸をコントロールする練習を行います。

呼吸法=プラナヤマと呼びます。

 

この呼吸法の練習を経ていくと、

心が慌ただしく揺らいだときにも、呼吸を使って心の波を穏やかにしていけるようになるのです。

 

一つの場所に長く留まっていられる身体

 

「心が穏やかで、平和で安心した状態」とは、

「自分の本質を知ること」に繋がっていきます。

 

ヨガでは、自分の本質とは

本来「けがれのない純粋で無垢な存在」であると教えてくれています。

 

とても抽象的なのですが、

ざっくりいうと、本来の私たちは

「死ぬことも病気になることも、将来の不安も、何も恐れる必要はない」存在なのです。

 

イメージするなら、

平和で穏やかで

何の不足もない満たされた存在といったところでしょうか。

 

これは言葉では表したり、頭で理解しようとしても不可能だから
体感して実感するしかないのです。

 

そして、その「けがれのない純粋で無垢な存在」であることを

自らが体感して悟るためには、

 

一つの場所に留まり、瞑想していくことが必要

であるとヨガ哲学では説いています。

 

ヨガで身体を動かす理由。

それは、

長い間、一つの場所に留まり、心の波を沈めて瞑想できるようになるため

 

アーサナとは「座法」を意味するとお伝えしました。

長時間、座って瞑想できる身体を作るということなのです。

 

長時間座り続けるってめっちゃしんどいですよね。笑

 

座り、心の波を静かにして、
瞑想して、自分の本質を知るには

とても長い時間がかかると言われています。

 

一生をかけた修行とも言えます。

 

できるだけ長生きして、修行できるように、体系立てられた教え。

 

それがヨガなのです。

 

アーサナや呼吸法、瞑想を練習していくと、

私たちの心と身体が整って、より健康になれる理由も納得ですよね。

 

ヨガでは、心が穏やかで、

安心に包まれた状態=自分の本質を知るまでにたどり着くための、

練習の段階(練習の順番)が決まっています。

 

それを八支側(はちしそく)と呼びます。

 

次回は、八支側の一つ目をご紹介します^ ^